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3.当日
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タイムスケジュール
19:00〜19:30
Session1「遺伝性血管性浮腫(HAE)の発作機序と凝固第XII因子(FXII)」
[座長] 杏林大学医学部付属病院 腎臓・リウマチ膠原病内科 教授
駒形 嘉紀 先生
[演者] 札幌保健医療大学 保険医療学部 看護学科 教授
家子 正裕 先生
HAEは、遺伝子異常によるC1-INHの機能低下などに伴い局所で過剰産生されたブラジニンが血管透過性を亢進させ、身体の各所に局所的な浮腫を繰り返す疾患である。
生体内においては、FXIIを出発点とする接触系は内因系凝固系、線溶系、補体・炎症系と密につながっており、接触系の活性化によりブラジキニンが産生される。これを負にコントロールしているのがC1-INHである。
本講演では、FXII活性化を中心にHAE発作の発症機序を解説する。
札幌保健医療大学 保険医療学部 看護学科 教授 家子 正裕 先生
19:30〜20:00
Session2「順天堂医院における遺伝性血管性浮腫(HAE)治療の取組」
[座長] 埼玉医科大学総合医療センター皮膚科 講師
高村 さおり 先生
[演者] 順天堂大学革新的医療技術開発研究センター 准教授
眞野 訓 先生
希少難病のひとつである遺伝性血管性浮腫(HAE)に対する診療は、近年開発された医薬品による治療選択肢の増加により、個々の患者ニーズに寄り添った治療方法を提案できるように変化しつつある。特に長期発作抑制治療は、患者の疾病負荷を大幅に軽減させることが期待される。
しかしながら、現時点で長期発作抑制治療薬の薬剤選択に関する一般化された考え方は定まっていない。今回、当院(順天堂医院)におけるHAEを対象とした長期発作抑制治療に関する薬剤選択や実際的な使用状況について紹介する。
長期発作抑制治療薬の選択肢増加により、患者の身体的・心理的な疾病負荷はより一層軽減されることが期待される。患者の症状経過並びに日常生活上の疾病負荷を十分考慮した上で療法選択を提案していくことがより重要になると考えられる。
順天堂大学革新的医療技術開発研究センター 准教授 眞野 訓 先生
20:00〜20:30
Session3「長期発作抑制治療薬導入の道筋と将来への留意点」
[座長] クローバーホスピタル 病院長
鈴木 勇三 先生
[演者] 埼友草加病院 腎臓内科 院長
大澤 勲 先生
長い間遅れをとっていた日本における遺伝性血管性浮腫(HAE)の治療薬の導入は、2021年以降急速に加速して欧米に並ぶところまで来ている。一方、時間をおかずに登場した多くの治療選択肢の出現で、コンプライアンス不良やブレークスルー発作、転居などに対する対策が追いつかず、患者や家族との対話の重要性を再確認する時期に来ているのではないだろうか。
臨床現場では、患者に対し発症機序や治療薬の作用機序・優れているところ・弱点などをくり返し説明することはもとより、患者が日常生活で困っていることを聞きだし、なぜその薬を選択するのか?なぜ継続して使用していくのか?次の選択肢は何か?を患者や家族に意識させ、治療への積極的な動機付けを促すように心がけたい。そして将来のライフイベントなどへの対応案を前もって話し合い、長期にわたって「健常人に近い生活」が実現できるようにサポートしていきたいと考えている。
埼友草加病院 腎臓内科 院長 大澤 勲 先生