pH4処理酸性人免疫グロブリン
ピリヴィジェン10%静注

ピリヴィジェン 製品特性・特徴 CIDP版

特徴(特性)

ピリヴィジェンは、溶解せずに使用でき、
患者さんの状態に応じて投与速度の調整が可能な10%静注用人免疫グロブリン製剤です。

  1. 静注用人免疫グロブリンG(IVIG)の10%製剤です。
    ピリヴィジェンは、溶解せずにそのまま使用できるIVIGの10%製剤であり、主な添加物は安定剤であるL-プロリンです。
  2. 推奨投与速度は、下記の通りです。
    初回の投与開始から約30分は0.3mL/kg体重/時間で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、投与速度を4.8mL/kg体重/時間まで徐々に上げることができます。その後の投与は、耐容した速度で開始することができます。
  3. 抗細菌性および抗ウイルス性のIgG抗体を幅広く含有し、適切なFc機能を示します。
    ピリヴィジェンはIgGの機能(Fc機能およびFab機能)が保持されており、IgGサブクラスの分布は正常ヒト血漿にみられるものと類似しています。
  4. 有効性
    ピリヴィジェンにより、約60%の患者で臨床的に意味のある改善が認められました[海外第Ⅲ相試験(PRIMA試験)、主要評価項目](海外データ)。
    ピリヴィジェン投与後4週時で約50%の患者に症状改善を認め、投与後13週時までの維持療法期間において、約70%の患者の治療効果が維持されました[国際共同第Ⅲ相試験(PATH試験)、有効性評価項目](日本人を含む海外データ)。
    ※ 調整INCATスコアがベースラインより1ポイント以上改善した場合
    注 特徴4の臨床成績には承認用量よりも高用量が使用された症例が含まれます。
  5. 安全性
    慢性炎症性脱髄性多発根神経炎患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験および海外第Ⅲ相試験において、235例(日本人15例を含む)中77例(32.8%、日本人7例を含む)に副作用が認められました。主な副作用は、頭痛30例(12.8%)、溶血11例(4.7%)、悪心10例(4.3%)、高血圧8例(3.4%)、無力症5例(2.1%)でした。(承認時)
    重大な副作用として、アナフィラキシー反応(頻度不明)、溶血性貧血(0.4%)、無菌性髄膜炎症候群(頻度不明)、血栓塞栓症(0.4%)、急性腎障害(0.4%)、肺水腫(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)、肝機能障害・黄疸(頻度不明)があらわれることがあります。
    詳細は、電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。

ピリヴィジェンの【効能又は効果】

  • 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の筋力低下の改善
  • 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)

〈効能又は効果に関連する注意〉
「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の筋力低下の改善」に対する本剤の有効性が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。

ピリヴィジェンの【用法及び用量】

  • 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の筋力低下の改善
    通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日静注する。
  • 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
    通常、成人には人免疫グロブリンGとして「1,000mg(10mL)/kg体重を1日」又は「500mg(5mL)/kg体重を2日間連日」を3週間隔で静注する。

14. 適用上の注意
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.2 投与速度

ショック等の副作用は初日の投与開始30分以内、または投与速度を上げた際に起こる可能性があるので、これらの時間帯については特に注意すること。
初回の投与開始から30分は0.3mL/kg体重/時間で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、投与速度を4.8mL/kg体重/時間まで徐々に上げることができる。その後の投与は、耐容した速度で開始することができる。

JPN-PCI-0034

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