第4回 青年期の患者さんへのケア
【監修】 産業医科大学病院血友病センター看護師／血友病ナースコーディネーター 柏原 やすみ 看護師
青年期の年齢的な定義はさまざまですので、ここでは20代から30代とします。
就職活動中の大学生あるいは仕事に就いて社会人として歩み始める時期に当たり、転居、パートナーの出現、新しい家族の形成など、さまざまなライフイベントを経験します。
青年期の患者さんは、めまぐるしく変化する生活の中で血友病の治療あるいはセルフケアが疎かになりやすいという問題を抱えがちです。また、家族の過干渉により真の独り立ちができていない患者さんも見受けられます。
柏原 やすみ さん
産業医科大学病院 血友病センター 血友病ナースコーディネーター
九州地域の血友病診療拠点の1つである産業医科大学血友病センターに所属、血友病ナースコーディネータとして活動。診療科を問うことなく要請に応じて血友病患者の手術を含む診療場面に立ち会い、処置に伴う出血に対する止血手技のサポート等を介して当該診療科看護師と情報を共有化、血友病患者待機入院予定病棟看護師に対して出血に対する回避と処置を中心とした留意点等を助言するなど多様な業務に従事。血友病ナースコーディネータの魅力とは何かの問いに対し、“胎児の段階から家族にも寄り添い続け、患者の一生涯の伴走者たり得ること”と回答。
