特徴
- 国内で唯一の乾燥濃縮人C1-インアクチベーター製剤で、補体成分C1r およびC1s のほか、血液凝固・線溶系の第XⅡa因子、第XⅠa因子、プラスミンおよびカリクレイン系に対して阻害作用を有します。
- パスツリゼーション(60℃、10時間液状加熱)処理およびナノフィルトレーション処理により、各種ウイルスを除去・不活化しています。
- 日本および海外(WAO/EAACI)のガイドライン1),2)にて、「遺伝性血管性浮腫の急性発作」および「侵襲を伴う処置に対する発作」の治療薬として推奨されています。
- 遺伝性血管性浮腫の急性発作治療を対象とした国内での臨床試験において、総投与例7例中、本剤との因果関係が疑われる副作用は認められませんでした。また、本剤に起因すると思われる臨床検査値異常も認められませんでした3),4)。
遺伝性血管性浮腫の急性発作治療を対象とした市販後の使用成績調査において、副作用は77例中2例、7件に認められました。ALT、ALP の上昇各2件(2.6%)、AST、γ-GTP の上昇、好酸球増多(症)、各1件(1.3%)が報告されました(再審査終了時)。
詳細は、電子添文の副作用の項及び臨床成績の項の安全性の結果をご参照ください。
1)堀内孝彦 他:日本補体学会学会誌「補体」57(1):3-22, 2020
2)Maurer M et al. Allergy. 00:1-30, 2022
3)児玉順三 他:診療と新薬 24(10):2041-2053, 1987
4)笹田昌孝 他:産婦人科の進歩 42(1):124-125, 1990
作用機序 5)
C1-INHは478個のアミノ酸からなる分子量105kDaの糖蛋白です。C1-INHはC1r、C1s、MASP-2などの補体系、カリクレイン・キニン系や、凝固系FXllaに対し強力に阻害するほかに、Xla、線溶系のプラスミンに対しても阻害作用をもちます。
5)堀内孝彦:FOCUS「補体」シリーズ(第7回)日本補体学会 34-38, 2018より改変