領域別医療情報

血液腫瘍領域(無又は低ガンマグロブリン血症)

ハイゼントラ 新用法及び用量の承認取得のお知らせ

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皮下注用免疫グロブリン製剤の 「ハイゼントラ」 の"無又は低ガンマグロブリン血症"における用法及び用量が2023年6月に変更となりましたのでご紹介します。

用法及び用量

無又は低ガンマグロブリン血症の場合

通常、 人免疫グロブリンGとして50~200mg (0.25~1mL)/kg体重を週1回皮下投与する。 2週間に1回投与する場合には、 1週あたりの用量の2倍量 (100~400mg(0.5~2mL) /kg体重) を皮下投与する。 なお、 患者の状態に応じて、1週もしくは2週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する。

今回の改訂で、 週1回の用法及び用量だけでなく、 2週間に1回の用法及び用量での投与も可能となりました。 

最大投与量と投与速度について

シリンジポンプを使用した皮下注射を行いますが、1回目と2回目以降で1箇所あたりの最大投与量および投与速度が異なるため注意が必要です。なお、 専用のY字接続チューブを用いた複数箇所への同時投与により、投与に要する時間を短縮することも可能です。

ハイゼントラ®専用Y字接続チューブの使用例

体重別の投与量早見表

体重別:週に1回投与の場合

▼初回投与 (100mg/kg体重)

本表は【投与速度20mL/時間】を想定しています

*投与速度は患者の状態に応じて設定して下さい。ルートには残液が残ることを考慮の上、 用量の設定をご検討ください。

▼2回目~ (100mg/kg体重)

本表は【投与速度50mL/時間】を想定しています

*投与速度は患者の状態に応じて設定して下さい。ルートには残液が残ることを考慮の上、 用量の設定をご検討ください。

体重別:2週間に1回投与の場合

初回投与 (200mg/kg体重*) 

※週1回100mg/kg体重の2倍量
*本表は【投与速度20mL/時間】を想定しています

*投与速度は患者の状態に応じて設定して下さい。ルートには残液が残ることを考慮の上、 用量の設定をご検討ください。

▼2回目~ (200mg/kg体重*)

※週1回100mg/kg体重の2倍量
*本表は【投与速度50mL/時間】を想定しています

*投与速度は患者の状態に応じて設定して下さい。ルートには残液が残ることを考慮の上、 用量の設定をご検討ください。

なお、 無又は低ガンマグロブリン血症において、 静注用人免疫グロブリン製剤からハイゼントラ®に切り替える患者においては、 1週あたりの投与量は、 静注用人免疫グロブリン製剤を3週間間隔で投与していた場合は1/3量、 4週間間隔で投与していた場合は1/4量から開始し、 初回投与は静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与1週間後に投与する。 また、 新たに「2週間に1回投与する場合には1週あたりの2倍量とすること」 が添付文書上追加記載されています。

穿刺部位について

腹部・大腿部・上腕外側・腰部から、 皮下脂肪が豊富な部位を選択します。また、 血管、 ウエストライン、 臍周囲、 大腿内側、痛みのある部位は注射を避けてください。

前面

背面

前回の投与部位から5㎝以上離れた場所を選び、 投与部位のローテーションを行います。

無ガンマグロブリン血症の状態である原発性免疫不全症候群では繰り返す感染を回避することが重要だとされています。

また、血液がんの治療による二次性の低ガンマグロブリン血症においても同様のことが言えます。

無または低ガンマグロブリン血症に伴う感染症リスク低減には免疫グロブリン補充療法で安定した血清IgGトラフ値を得ることが必要です。 免疫グロブリン補充療法実施の際には弊社の ハイゼントラ (20%皮下注製剤) や ピリヴィジェン (10%静注製剤) をご検討いただけますと幸いです。


JPN-HPI-0147

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